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Learning by Blogging.

経営学部で人材育成やリーダーシップ開発、キャリア教育について学ぶ大学5年生のブログ。

その経験ってリアルなの!? 経験や学習の「リアルとリアリティ」を考える #zemiranger2016 - Learning by 6大学合同ゼミワークショップ。

コラム

このブログ記事は、2016年12月18日に投稿した

人は何かの役割を演じながら学んでいる!? 経験や学習の「リアルとリアリティ」を考える - Learning by 経験の棚卸し。 - Learning by Blogging.

を、「アクティブトランジション 働くためのウォーミングアップ」に掲載されている、ライターの井上佐保子さんによる「ワークショップを文章にまとめるための3つのポイント」を参考にし、リライトしたものです。

校正を行った箇所やその際に参考にした「ワークショップを文章にまとめるための3つのポイント」で紹介されているライティングのコツについては、後日、別記事を「Learning by イベントレポートのリライト。」として公開予定です。

ぜひ、そちらも併せて、ご覧下さい。

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イベントレポート:「ゼミレンジャー2016~経験のリアルとリアリティを考える~」

12月17日(日)に今年で3回目の開催となる、慶應義塾大学実践女子大学東京都市大学同志社女子大学・法政大学・立教大学による6大学合同ゼミワークショップ「ゼミレンジャー2016~経験のリアルとリアリティを考える~」に参加してきました。

今回も過去2回と同様に、それぞれの大学から有志が運営チームを結成して企画運営を行いました。当日は総勢80名を超える学生が会場である実践女子大学渋谷キャンパスに集まりました。

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ゼミレンジャーというイベントでは、6大学合同ゼミを開催することによって、普段会わない他大学の学生と交流する中で、「身内ことば」、つまり、大学内やゼミ内で当たり前のように使われているけれど、外の人には伝わらない言葉を使わず、自分の大学生活での経験をテーマに対話することをねらいにしています。

今年はその3回目の開催となり、経験や学習にまつわる「リアルとリアリティ」をテーマにし、「〇〇っぽい」「役割を演じる」「背伸びをする」などをキーワードを手掛りにし、日頃の経験を振り返り言語化していく、7つの活動からなるプログラム構成となりました。

  1. イントロダクション
  2. マネキンワーク
  3. 身体とリアリティ
  4. 「ぽい」ワークショップ
  5. トークセッション
  6. リクレクティブダイアログ
  7. ラップアップ

イントロダクションでは、立教大学の舘野先生と実践女子大学の松下先生からゼミレンジャーの趣旨と今年のテーマである「リアルとリアリティ」についてレクチャーがありました。

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参加した学生たちからは、「リアル、リアリティってどこが線引きになるんだろう」「リアル-リアリティを問われると少しドキリとする」とテーマを受けての自分なりの解釈に関するツイートが見られました。

このことから経験や学習における「リアルとリアリティ」というテーマが学生たちにとっても、興味が沸き、自然と考えさせられる効果的な問いとして機能していたことが伺えました。

ふたつめの活動は、マネキンワークと称した「リアルとリアリティ」という一日のテーマに対する導入と参加者同士のネットワーキングを目的としたワークを行いました。

活動の流れは次のとおりです。まず、参加者はドレスコードとして事前に案内されていた「〇〇大学っぽい服装・格好」をしています。それぞれの大学には、自分の所属する大学っぽい服装をした代表者も混ざっており、彼/彼女たちが自分と同じ大学っぽい服装をしている参加者を集めていくという活動です。

実際にやってみると、自分の大学っぽい服装をしている参加者を当てることはなかなか難しく、中には10名の参加者を選んで正解が0だったということもありました。

マネキンワークの際に学生たちは、「立教はニットやセーターを着ているイメージがある」「東京都市はパーカーやスウェットみたいなスポーツミックスの人が多そう」「実践女子はふわふわしたパステルカラーの印象」などと、お互いの大学に対してどんなイメージを持っているかを話し合いました。

身体とリアリティのパートでは、同志社女子チームと実践女子チームが活動のファシリテーションを行いました。このパートは同志社女子大学上田ゼミgirlsBandによるパフォーマンス、参加者全員での恋ダンス、そしてラジオ体操の音楽に合わせて、与えられたテーマに沿ったそれっぽい動きをする「リアリティ体操」を行いました。

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突然音楽と共に始まったgirlsBandのパフォーマンスに最初は戸惑う参加者もいましたが、その後、girlsBandのメンバーから自身の経験を振り返り感じたという「まだまだできる、もっとできる」「まずやってみる」というメッセージを受けて、続く恋ダンスやリアリティ体操では、リードするgirlsBandの動きに合わせて身体を動かすなど、恥ずかしさを乗り越えていました。

その後、実践女子大の2年生がクリスマスをコンセプトにした装飾と、「立教は個性豊かなイメージがあり、カラフルなチョコレートのm&m」のようにそれぞれの大学のイメージからの連想で用意されたお菓子を食べながらの休憩を経て、プログラムは後半に移りました。

休憩の最中も学生たちは、「法政っぽい服装はもっとキラキラしている」「慶応は上品なおしゃれができる」などと前半の活動を受けて考えたことを互いに共有していました。

 

後半最初のワークは「ぽい」ワークショップでした。その名のとおり、参加者がそれぞれ所属している組織と個人のイメージと実際に対するギャップを認識する活動です。

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学生たちは自分の日常を表す2枚の写真をもとに、お互いの日頃の活動について話し合うことで、「私は、所属している組織のイメージと実際にギャップがあるけど、個人のイメージと実際にはギャップがない」「個人のイメージとその実際にギャップがあり、いつも初対面では誤解されやすい」などど、組織のイメージとその実際、個人のイメージとその実際、それぞれがどの程度合致しているか把握することができました。

また、日頃から無意識のうちに「立教生はおしゃれなイメージがあると言われるから、変な格好でキャンパスを歩けない」のように所属する組織へのイメージに対して、それを役割として演じていることがある、ということに気付きがありました。

この「何かの役割を演じてそれっぽく振る舞う」という行動について、当日見学に来てくださったアパレル企業で人材開発を担当されている方も、「私の会社でも同じことが起こっている。店長という役割を演じて、スタッフに厳しくフィードバックをすることがある。もし厳しいことを言われたとしても、それが100%、その店長の人間性だと思わないでほしい。」と懇親会で仰っていたのが印象的でした。

続いて、教員陣によるトークセッションが、質問に対して○×で答えながらその回答の意図を説明するという形式で行われました。

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「正直授業は面白くないと思う」「ゼミの運営上悩むことがある」「学生へのフィードバックでウソをついたことがある」などの質問があり、トークは先生としての振る舞いやゼミ運営、学ぶことや楽しむことに対する考え方など様々なテーマに拡がっていきました。

教員陣の率直な想いを聞いた学生たちは、「先生たちが楽しそうに見えた」「フィードバックでほめられても素直に喜べなくなった」などと感想を話していました。こちらは法政チームによる企画・ファシリテーションでした。

最後は、慶応チームが考えた参加者同士によるリフレクティブダイアログと同志社女子・実践女子の制作チームによるリフレクションムービーで一日を締めくくりました。

参加者同士のリフレクティブダイアログは、自分で選んだテーマに対して、他の人が連想するキーワードを書き足して貰いながらその意図をもとに対話を重ねて、マインドマップを完成させるという方法で行いました。

参加した学生たちは、「はじめは恥ずかしさがあった恋ダンスやリアリティ体操も実際にやってみたら、なんとかなった。まずやってみることが大切だと思った。」「普段、大学の中で何気なく使っている言葉が意外と外の人には通じないことがわかった。経験を振り返るいい機会になった。」などと一日を通して得られた学びや気づきを振り返りました。

僕が今回、経験や学習のリアルとリアリティというテーマを通して考えたことは、リアルな何かを目指している最中の一杯いっぱいの自分、すなわちリアルな自分を引き出す背伸びの環境を設定することが学びや成長のためには大切だということです。

これまで自分は背伸びの経験を積み重ねてこられたか、最近はリアルな自分を引き出せているか、と人の成長資源となる背伸びの経験の連鎖について内省させられる機会となりました。

これこそ、まさに松下先生が「ネガティブ・リアリティ」という言葉を使って、問題提起しようとしていたことだと感じています。

f:id:shumpeioe:20161218163001j:plain個人的には、これまで3年間このイベントの運営に携わってきた中で、今年が1番楽しめ、学ぶことが多かったと感じました。特に、普段から、自ら舞台を作り、そこで自らパフォーマンスし、まさに自作自演の学びを実践し続けているgirlsBandのメンバーからのメッセージにあった「まだまだできる」という言葉には説得力があり、勇気を貰いました。

2017年は、自作自演でどんどん学んで、成長していこうと思います。

"As long as you keep on learning, you are a winner."

 

▽ゼミレンジャー2016関連のツイートをまとめたtogetter

▽ゼミレンジャー2016の参加大学・参加ゼミの関連書籍

ダイアローグ 対話する組織

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プレイフル・ラーニング

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キャリア教育論:仕事・学び・コミュニティ

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大学教育アントレプレナーシップ―新時代のリーダーシップの涵養

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▽参考にした文献

ワークショップを文章にまとめるための3つのポイント

(井上佐保子,「アクティブトランジション 働くためのウォーミングアップ」, p46-47)

 

▽「アクティブ・トランジション 働くためのウォーミングアップ」絶賛発売中

アクティブトランジション 働くためのウォーミングアップ

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 掲載されているワークショップの運営などで関わらせて頂いた書籍です。